素材の準備
アニメーション
(準備中)
素材の準備
更新日:2003.6.2
1.映像設計、シーンの構成
 伝統的な2Dアニメーション(俗にセルアニメ)の製作工程がデジタルへと移行したために、従来のカメラでの撮影工程はデジタル合成作業に変化しつつあります。このとき、フィルムカメラ(+レンズ)、照明(順光・逆光)で表現していた映像を、デジタル画像処理を用いて新たに作り出す必要があります。FinalFocusはデジタル合成の過程で、現実のレンズの被写界深度を再現できるプログラムなので、前述した要件のひとつをクリアしてくれることが期待できます。
 各3Dソフトウェアで作成した素材を3dsmax5でまとめます。カメラに近いところに人形を置いて画面に奥行きを出します。また被写体間の距離をなるべく離しておき、ピンぼけのときに差が出やすいようにします。作業机はカメラフレームからはずしておきます。その理由は、カメラに近い場所に遠近に差のある被写体があるとFinalFocusではうまく処理できないからです。レンズは35mmアカデミーサイズ(口径幅20.955mm)の50mmです。
 光源は3つあります。ひとつはおじいさんの前にあるランタン、もうひとつはおじいさんの後ろにある吊ランプです。あとおじいさんの正面に暖炉があり炎の照り返しでシーン全体が暖色に染まります。
 絵コンテ。木彫り職人のおじいさんが仕事をしています。作業机の上には人形がいっぱいあります。
企画・キャラクター&人形デザイン・3Dモデリング
長谷川雅晴
背景デザイン・3Dモデリング
舩山晋吾
人形デザイン・3Dモデリング
建石哲也
 カメラから被写体までの距離を確認しておきます。カメラから手前の人形まで0.6m、中間の人形まで1.2m、おじいさんまで2m、ランプまで3m、奥の壁まで7.5mあります。
絵コンテ・演出
製作・合成
草川啓造
岩谷和行
2.素材の準備
 マテリアル、ライトの設定ができたら素材をレンダリングします。FinalFocusで合成するためのレイヤごとに分けてレンダリングしていきます。それ以外にもあとで調整が必要と思われる要素は分けてレンダリングしておきます。ここではランプのガラス部分(フレアーはAfterEffectsで作成しています)、おじいさんのメガネのガラスを分けています。また3dsmax5のトゥーンシェーダーではライトの色を反映しないようなので、ライトの色を反映したようなマテリアルを別に割り当ててレンダリングしておきます(下図を見てください)。
レイヤ1:一番手前の、カメラに近い人形。
 各素材の質感がバラバラにならないように、AfterEffectsで合成しながらマテリアルを微調整していきます。ハイライトが必要なものには適宜追加していきます。3Dモデルの形状によっては輪郭線が途切れたり、レンダリングがいまひとつな箇所ができてしまいますので、Photoshopで修正しておきます。
 レンダリングには3dsmax5標準のトゥーンシェーダー(Ink’nPaint)を使っています。木目が少し見えるように工夫してみました。またトレースラインには適当なカラーをアンダー目にして割り当てています。
レイヤ2:おじいさんの前にある人形。
レイヤ3:おじいさん(木彫り職人)。
 左は、基本マテリアルを割り当ててレンダリングした画像。 右は、暖炉の火(光源になる)を反映させるために暖色系のマテリアルを割り当ててレンダリングした画像。
レイヤ4:部屋を照らすランプとフレア。
 各レイヤを合成した画像。すべてのレイヤにフォーカスがあっている状態(パンフォーカス)。ランプのフレアはAfterEffectsのプラグイン「KnollLighFactory」を使っています。
レイヤ5:部屋。